宅地建物取引士の私、志賀大祐が賃貸保証会社とはどのような仕組みなのか?に対するご説明をしていきたいと思います。
不動産屋さんから、賃貸物件を借りる際に利用するのが、「賃貸保証会社」です。近年社会問題にもなった連帯保証人の同意なしによる契約などの問題により、連帯保証人に対する考え方が、たとえ親族であったとしても、重くのしかかるようなイメージを皆さんは持っているのではないでしょうか?
当然ではありますが、賃貸物件には家賃が発生しますので、借主が貸主(大家さん)に対して決められた期日に家賃の支払いをしなかった場合、滞納となり、貸主(大家さん)の賃貸物件運営に大きな金銭的損失が発生してしまいます。
そこで、万が一借主から貸主への家賃が支払われなかった場合に、代わりに立替払いをするのが、賃貸保証会社となります。賃貸保証サービスは、もちろん有料のサービスとなります。様々な賃貸保証会社があり、家賃を保証してくれるだけでなく、入居に対する様々なサービスを提供している会社もあります。
何故?賃貸保証会社が必要とされているのか?「連帯保証人は親族・友人ではだめなのか?」に対する疑問についてお話していきたいと思います。
PIN POINT
■賃貸保証会社は必要??
「賃貸保証会社って必要なの??」と借りる側としては、疑問に思うものですが、大家さんの立場に立って考えてみると「支払をしてくれるだろうか?」という不安を払拭してくれる保証会社の存在は重宝されております。 また保証会社を利用せずに、連帯保証人を付けたいという場合もありますが、連帯保証人が支払ってくれないという場合や、連帯保証人の同意を得ずに、契約されたなどの問題もあり、保証会社の利用が、今日の標準化に至ったという経緯もあります。経済低迷の現代において、なかなか連帯保証人を受けてくれる人がいないというケースも増え、保証会社の需要が生まれ、不動産オーナーから重宝される存在となった訳です。■賃貸保証会社とはなにか?
つまり、賃貸保証会社はなにか?というと物件を借りる際に借り手の信用を担保してくれる存在なので、とても有益な存在であるのです。 また、貸主にとっても、保証会社によって、スムーズなビジネス運営ができるメリットがあり、物件に対して組んでいる借入や銀行の支払い者をしている不動産オーナーにメリットがある存在です。まさに賃貸業界での重要な歯車的役割を果たしているのです。 まさに1つの物件を借りる上で、貸主・借主共にとって頼れる存在ともいえるでしょう。 しかしながら、家賃は支払うものですので、生活設計をしっかりと行い、支払い期日までにきちんと支払いましょう。入金が一日でも遅れると個人情報に記録が残りますので、社会に出たら期日までに支払い、社会の循環が乱れないようにする事が最も大事な事です。 借り手側は保証料を支払うだけで問題なく契約満了というケースもありますが、家賃保証以外に、借り手側にもメリットがあります。 家賃保証+付帯サービスというメリットも借主は得る事ができます。■「付帯サービス」について
次に付帯サービスについてご紹介していきます。【スムービングサービス】
https://smooving-service.com/ 入居者様が孤独死もしくは無断退去した場合、本人に代わって当該物件の賃貸借契約、電気、ガス、水道、固定電話、レンタル・リース等契約の解約意思を内容証明し、物件内残置物の所有権撤去を行ってくれるサービスです。 こちらは、不動産オーナーにとっては、とてもメリットのあるサービスです。保証会社によってはこのような会社と提携し、家賃保証付帯サービスとして取り扱っている会社もあります。【生活サービス】
- 国内外約25,000軒のホテル・旅館が最大80%OFF
- 全国約1,000ヶ所の遊園地・テーマパークが最大65%OFF
- 全国約300館の映画館が会員優待価格
- 全国約1,000ヶ所の日帰り湯施設が最大60%OFF
- 全国20,0000店以上の飲食店や宅配ピザが最大50%OFF
生活に直結した割引サービスもあるので、賃貸保証会社を利用する際は、このあたりにも着目すると良いでしょう。また、不動産屋さんに「ここの会社を使いたいです。」と相談してみるのも良いでしょう。
【トラブル系サービス】
近隣トラブルや生活における水まわりトラブル、鍵のトラブル、設備トラブルなどの緊急時のかけつけサービスです。賃貸生活の中で、様々な問題が起きる事も多い時代ですので、いざトラブルが起きてしまった時に、このようなサービスは非常にありがたい存在となります。やはりその分野でのプロフェッショナル達に頼むと、解決が早くなりますし、余計な心配をせずに生活を送る事ができるというのがメリットです。
不動産オーナーさんとしても、入居者に対するサービスがある事で、住み続けてもらえるというメリットも享受できます。入居者・不動産オーナー双方にとっても、より良いものと言えるでしょう。
■家賃滞納した場合の対応方法
万が一、入居者が滞納した場合には、そのまま放置するのではなく、管理会社・保証会社へ連絡する事をお勧めいたします。代位弁済が行われると、保証会社が滞納者へ連絡を行います。しかし支払いが不可能となった時点での事前連絡を保証会社へすると、好意的に対応してくれます。つまり「相手に信頼してもらえる行動」をとる事が大切です。滞納者の中には、知ってて滞納している場合もあり、保証会社としては、あらゆる滞納者への対応経験がありますので、連絡を入れない、電話に出ないというのはやはり、何度も連絡が来るという事を意味します。まずは状況の把握をしなくては解決にならないと保証会社は考えますので、滞納せざる得ない状況になった場合は、「まずその旨を保証会社に相談する」を第一の行動とすることをお勧めいたします。■これからの時代は、「保証人」がいなくなるという現実
少子高齢化を迎えている時代に突入し、私が若かりし頃「あと20年後に高齢者だらけの時代が来る」などと言われても実感がありませんでしたが、今まさにそれをイメージできる時代になったのだなとつくづく思います。高齢者が増えるという事は、働く人が減るという事を意味しており、働く人が減るという事は、当然保証人になれる人が減る事を意味しています。
毎年利用者が増え続け、保証会社の利用が100%になるという現実味が増しています。ですので、保証会社の審査上の信用情報というものはこれから非常に重要なものになってきます。もしくは、現金などの資産を保有する事以外に、自分の信用を担保してくれるものが無くなります。信用を作り上げていくような人生プランを歩んでいくことが大切であると思います。
現在保証会社も、JICCやCICなどと提携し、いずれは一つの信用情報ネットワークが構築されるような動きが垣間見えます。自分の信用情報は自分でしっかりと管理するような時代に近づいていると私自身も感じているので、家賃の支払い期日はしっかり守りましょう。