日本では、病気や怪我をした際には、誰もがすぐに病院で治療を受けられる環境にあり、高度な医療技術のおかげで安心して生活することができています。病院は全ての国民にとって極めて重要な存在です。しかし、多くの病院が医療費の未払いや回収、督促による業務量の圧迫など、経営上の大きな課題を抱えていることをご存知でしょうか？
厚生労働省によると、平成１７年度に実施された四病院団体協議会の調査によると、3,270病院の未収金合計額が1年間で217億円以上あることが分かりました。また、3年間で426億円以上の未収金が報告されています。病院経営には厳しい現実があり、未収金の回収業務が増える一方で、回収できないという危機的な問題が実際の現場で起きています。
■医療費の未収金問題
医療費の未収金問題は、様々な要因によって引き起こされますが、いくつかの要因を挙げてみます。
- 患者情報の不備：正確な情報が入手できない場合、請求の間違いや請求先が明確でないことがあります。
- 医療請求の遅延：患者が病院に直接支払いする場合、その情報が医療機関側に伝わらない場合があります。また、保険の適用に関する情報が遅れたり、手続きの煩雑さによって請求が遅れることがあります。
- 医療機関の手続きの遅れ：診察や手術など、医療機関が提供したサービスに対する請求が遅れることがあります。
- 保険の不備：保険契約の不備や、保険会社の請求処理の遅延によって未収金が生じることがあります。
- 患者の財政状況：財政的な理由で請求が支払われない場合もあります。
しかし、医療費の未払いによって医療機関が受ける影響は深刻であり、継続して適切な支払いがなされないことによって病院経営を悪化させることになります。また、患者の側も財政的な負担を負うことになるかもしれません。
■督促・回収における業務負担
未払いの患者に対する医療費の支払いを求める作業は、精神的にも体力的にも負担となりますが、これに気を配る人はあまりいないでしょう。病院は組織であり、経理や事務の担当者がいると思いますが、督促や回収業務は専門外の作業です。また、病院には応召義務や医務局長通知などの法的規定がありますので、たとえ滞納者が再び同じ病院を受診したとしても、診療や救急の受け入れを拒否することはできません。一部の人々は、病院が患者の未払いによって診療を拒否することができないという事実を逆手に取り、滞納を繰り返しているようです。さらに、多くの病院では入院時に連帯保証人を指定することが求められますが、本人が無断で身内の名前を記入したり、知人の名前を勝手に記入したりする問題も発生しています。こうした問題が、医療現場における未収金という医療とは異なる課題として年々深刻化しています。
■病院の経営にはお金がかかる
病院経営は、多額のお金がかかります。これは多くの要因によるもので、施設の設備、スタッフの人件費、医療機器、医薬品、経営陣の給与、保険の費用、などが挙げられます。
病院が提供する診療や手術などの処置、処方箋の発行、緊急医療、診断、治療などは高額であり、これらのサービスを提供するためには多くの費用がかかります。さらに、患者の医療費が確実に支払われるとは限らず、未収金の問題は病院経営に関わる重要な課題となっています。
病院経営におけるコスト削減策としては、設備の最適化、適切な診療計画の作成、経営陣の最適化、効率的な医療機器の管理、スタッフのトレーニングと技術向上、医薬品の適正使用などが挙げられます。
また、政府や保険会社との契約や補助金、患者からの支払いなど、他の収入源も病院経営に影響を与えます
■入院医療費保証サービスが病院の救世主となる
確かに、未収金の問題は簡単には解決出来ない長年の課題でもあります。支払いが難しい方々や高齢者、支払いを忘れてしまった方々がいる一方で、悪気が無い方々も医療の現場で問題を引き起こしているという事を私達も理解する必要があります。ですので、
入院医療費保証サービスはこうした未収金に対処する方法の一つです。
このサービスに加入することで、連帯保証人の必要性を省略でき、万が一医療費の支払いが困難な場合、保証会社が患者の変わりに医療費を立替払いをします。これにより、病院側は医療費が満額支払われる事になり、債権回収業務も外部委託する事が出来る為、業務の軽減と効率化が図れます。
病院は本来、診療などのコアな業務に専念するべきです。その為の未回収金対策においては、外部委託でかつ費用負担の無いサービスを迅速に導入する事が有効であると考えます。これにより、病院と患者の両方にメリットが生まれます。
私達が大切な医療サービスを守る為には、病院の業務を理解し、万が一の為の保証サービスに加入する事が重要です。これにより病院の負担を軽減し、医療サービスの持続可能性を確保する事が出来ます。
弊社の「入院医療費保証サービス『ナップメディカル』」は受益者負担型の連帯保証人代行サービスです。
弊社が入院患者の連帯保証人を引き受けることにより、様々な事情で連帯保証人を立てられない患者も安心してスムーズに入院していただくことが可能になります。また令和２年の民法改正により、個人の連帯保証人を立てる際に必須となった「極度額の合意」「合意の電磁的記録」「連帯保証人への情報提供記録」「連帯保証人への情報提供義務」などの窓口での煩雑な手続きも、このサービスを利用することで不要になります。万が一、入院費の未払いが発生した場合は弊社が患者に代わって入院費を満額立替払いし、督促や回収業務も弊社が行いますので、大幅な業務負担の軽減に繋がります。
